黒い雨がふる
台風20号が海の上で、うず巻き暴れて消え去った。関東地方接近と聞いただけで、ああー、りんごは大丈夫かと気になる。梨の収穫の頃にも梨は大丈夫だろうか?と気になり、9月の早い頃には、秋野菜の植付けは大丈夫だったのか?と気になった。私が心配するのは、ただでさえ農作物の自給率が低いのに、台風の被害などにあったら、すぐに台所にひびいてくるからだ。私よりも作っている人は、もっと気になるはずだ。それでも台風はやって来て、時には人を物を非情なまでに壊しつぶす。だけどつらさの中で人は立ち直っていく。
でも人の力で壊された、自然や空気や温暖化は簡単に立ち直ることは出来ない。
この台風が関東平野を取り囲んでいる小さな山のふもとに、黒い雨を降らせた。私の住む片田舎に黒い雨が降るのだ。2年も経っていない白い新車が黒くなる。変だと思っていたが、大雨の時にも車は黒くなる。手でさわるとコールタールのようなベターとしたイヤラシサだ。手で拭いたって取れない。洗ったって取れない。食器洗いの洗剤でそっと拭いてみた。かすかに取れた。
排ガスだと私は思った。排ガスは大都会だけと思っていた。
そういえば、あて名空欄の領収書、159枚選挙運動費用収支報告書添付した人。これでは誰に支出したのかわからない。支出が証明されているなら最初から記入すればよい。本当のこと言われると、すぐ怒り開きなおる人、見ている方が恥ずかしい、みえみえの疑われることした人。石あたまの慎太郎が黒いススを、プラスチック容器に入れニタニタしていた。このススが上空を舞い、風に乗って関東平野を取り囲んでいる、山のふもとに落ちてきても不思議ではない。この片田舎には黒いススが出るほど車は走っていない。関東平野の片田舎であれば、空気はどこまでも透明なほど澄んでいて、水はおいしく青い空がある。と私は思っていた。
だけど2年の間に気が付いた。青い空なんてない。スモックがかかっているような、うすボケた白い空だ。それでもいやな台風が通り過ぎた次の日とか、大雨が降った次の日とか、北風が強く吹いた時など、東京を通りぬけて年に何度か富士山が見える。透明な空気と私の好きな青い空がこの時だけはある。
山に登ると、私はよく見かける赤松が、驚くほど枯れているのを見る。松くい虫なんかではない。小鳥だって見かけることがない。光化学スモックで目はチカチカだ。
このままいくと青森あたりでミカンが出来たりするのを私は見るかもしれない。北海道の米が一等米になるかもしれない。人間は皆、ガスマスクをつけ、外の空気はろ過しないとゼンソクを起こしてしまう。こんなことになってもエラーイ先生達は、温室効果ガス削減、企業の負担になるからいやだヨー。なんて言っていて、危機感すら感じない。毒虫みたいのがウジャウジャしているから、刺される前に殺虫剤シューと、かけるのが一番いいと思う。
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