雪山気分でツルツル

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雪は自然に降っているだけなのに、雪山の事故や遭難騒ぎがあると、雪は怖いものになる。これでは白い雪が可愛そうだ。雪の怖さを知らない訳がない、知っていて雪山に向かっていく。

私の登る近場の山も真っ白になった。降りしきる山に登る勇気はないが、一夜が明ければ、雪が空中の汚いチリを一緒に落としてくれたのか空がやけに青い。青い空を見ると山に登りたくなる。エエーイ無理して登ってやれ。

山の斜面を太陽が照らしている所は、早くも雪が解けている。赤土が出て歩きにくい。

落ち葉の上を歩いていくと雪道に変わる。ザクザク、グニャーと横滑りする。歩く歩幅を小さくしないと進まない、それでも私の歩いた北海道の雪山とは雪の質と深さが違う。

函館の近くに七飯という所がある、この辺りでも雪の多い時、山の斜面はひざ以上に埋まる。一歩も進めない、片足を抜けば片足がひざまでズズズーと沈む。沈んだ片足を抜いては一歩出る、深い雪山の斜面を登っていくのは、私には無理だ。

足が滑り、足が抜けず何メートルもない斜面を、何時間もかけて通り抜け出たことがある。迷う所でなければ面白いが、知らない吹雪のなかでは視界ゼロになるので無理だ。

私の登っている近場の山でも、雪は雪だから滑らないよう登って行く、ところが私の目の前で、下山して来る人が、どうしてステーンと滑るのか不思議だ。山に登っていると必ずいる。顔をあげたら雪の上で尻餅をついている。

「アアーどうしました」なんて私の方が変なところを見た恥ずかしさになる。雪山気分を感じていたら、2時間コースが3時間30分も過ぎていた。

久しぶりの雪山は楽しい。

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